校長室より

2019年9月の記事一覧

前期終業式 校長の話

 終業式での校長の話をお伝えします。全体に向けての話と、専攻科2年生に向けての話があります。
 
             前期終業式 校長の話
 
 今日は、令和元年度前期の最後の授業日です。みなさんにとって、今学期はどんな学期だったでしょう。1年生は高校に入学し、上級生はそれぞれ進級して、新しい環境での生活が始まりました。新しい環境で、十分に力を発揮することができたでしょうか?先日の成績会議で皆さんの今学期の学習状況を確認しました。多くの生徒が頑張っていたと思います。この後、担任の先生から成績票を渡されて、「もう少し」という気持ちを持った人は、後期に挽回できるよう頑張ってください。
 また、8月の集会でもお話ししましたが、部活動やボランティア、文化祭や体育祭の準備、技術練習、でも大変良く頑張っていたと思います。一人ひとり、それぞれ成果は異なっていますが、努力したことは必ず次へのステップアップになるはずです。

 さて、ここで一つ、とても良い話を紹介したいと思います。夏休み中の出来事です。

 大宮駅東口近くで倒れた男性の救護にあたってくれた常盤高校生がいます。その方は無事回復して退院されたそうです。とても感謝されているということで、さいたま市消防局から連絡が入りました。本校の3年生の生徒2名ということです。とても立派な行動です。

 私も昨年、道で頭から血を流して倒れている人に遭遇しました。幸い意識はありましたので止血をしながら救急車を呼びました。定期的に救急法の講習を受けていたので、頭の中では手順もわかっていたのですが、実際に遭遇すると、ドキドキしてとまどってしまいました。

 皆さんも今、授業を通じて、多くの知識を吸収しています。そしてシミュレーションや訓練、練習を繰り返し、確実な技術の習得に結び付けてほしいと思います。

 前期を振り返ると様々なことがありましたが、よかったこと、評価されたことを、これからの一層の成長につなげられるようにして欲しいと思います。

 

 最後に専攻科2年生は10月1日から臨地実習ですので、今日皆さんに向けてお話しします。

 「啐啄同時(そくたくどうじ)」という言葉を知っていますか?

 意味は、卵の中の雛鳥が殻をやぶってまさに出ようとするとき、卵の殻を内側から雛がコツコツとつつくことを「啐」といい、親鳥が外から殻をコツコツとつつくことを「啄」と言います。
 雛鳥が内側からつつく「啐」と親鳥がつつく「啄」とのタイミングが同時になることによって殻が破れて中から雛鳥が誕生します。 

 皆さんにとって、後期は正念場です。授業・臨地実習・看護研究発表会・そして国家試験、いろいろなプレッシャーと闘わなければなりません。それは不安で孤独な戦いでもあります。

 しかし、皆さんにはともにたたかう仲間や支えてくださる先生方、心配しながらも、見守ってくださる家族がいます。

 皆さんが頑張る「そく」と、仲間や、先生方、家族からの「たく」の絶妙なタイミングを経て、もてる力を出し切ってこの大きなヤマを乗り切ってください。

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